個人因果効果を推測する②
Microsoftによる因果推論ライブラリEconMLのなかの一つのモデル.
documentのdeep instrumental variablesの項目に簡潔にまとまっている.
ひとことで言うと,
操作変数モデルにおいて各stageにNNを使用したモデル
メリット
unconfoundedness assumptionが要らない
デメリット
操作変数が必要.
つまり
まず1段目のNNで操作変数+X → treatmentを学習する
そして2段めのNNでtreatmentとXからoutcomeを学習する.この2段めの学習の際に積分が残っているので,サンプリングして対処しているらしい.
因果効果が一定という仮定をおいておらず,個人因果効果が推定できる.
また,hyper-parameter tuningのため,out-of-sample validationをしている.counterfactualだが2 stageに分けているのでいずれのstageでもそのまま計算することでvalidationが可能とのこと.
感想
操作変数さえあれば有用そうだけど,なかなか良い操作変数を見つけるのが大変と思う.
そもそも操作変数って何?
書籍であれば,『調査観察データの統計科学(星野崇裕)』がおすすめ. https://www.amazon.co.jp/dp/4000069721
もしくは元論文であるHartford+ 2014のsection 2に,一般的な操作変数についてかなり丁寧に書かれていた.